『よふかしのうた』スピンオフ&コトヤマ先生短編集 最速レビュー
『よふかしのうた』アニメシーズン2も放送され、益々注目されるコトヤマ先生の作品!
『よふかしのうた』完結から早1年半が経過した2025年9月、スピンオフとなる『よふかしのうた
』、そしてコトヤマ先生の短編集『ファンフィクション』が同日発売となりました。
本記事では両作品の見どころをご紹介します。
『よふかしのうた 楽園編』
『よふかしのうた
』はコウがナズナちゃんを離れた後、探偵助手として活躍するストーリーです。このスピンオフの魅力は、本編にはなかった「探偵物としての要素」×「コウくんのアクションシーン」です。
吸血鬼の能力を徐々に使いこなすコウくんと、探偵 鶯アンコが活動休止したアイドルの行方を追い、宗教団体[楽園]に侵入し謎に迫ります。
宗教団体[楽園]に隠された秘密にも注目!そしてラストにはナズナちゃんも登場します。本編最終20巻と併せて読みたくなる!そんな作品です。
吸血鬼が多く登場する訳ではない一方で、人間味の強い仕上がりになっています。
コトヤマ先生短編集『ファンフィクション』
『ファンフィクション』は大きく2部構成。
剣道ものの『ミナソコ』と妖怪ものの「百鬼夜行実行委員会」の2つのストーリーが掲載されています。
『ミナソコ』は剣道実力者の高校生 高砂(タカサゴ)が道端で試合を挑まれるところから展開します。
コトヤマ先生特有のキャラクター表現が秀逸で、歪で不安定で波のあるニュアンスがなんとも引き込まれる作品。
特に作品終盤の試合の中で互いに剣道?を楽しみ徐々に表情が変化する描写などコトヤマ先生作品らしさを感じます。
『百鬼夜行実行委員会』は妖怪たちが文化祭やったらこんな感じかもというような作品です。
妖怪だけどみんな何やら楽しそう。オーディションやって東京練り歩いてスカイツリーに集合するというなんとも朗らか?な作品です。
そして、すねこすりが可愛かったです。飼いたい。
文化祭の準備している時が一番楽しいよねっていう、あの雰囲気を感じさせてくれる短編となっています。
2作品を読み終え、敢えて感想を述べるのであれば、「コトヤマ先生の描くミステリーもの・刀を使ったアクションもの・ホラー、色々もっと読みたい!」です。
世界観やテンポ、緩急どれもがうまく化学反応を起こし、「読んでて楽しい」「また読みたい」とそう感じさせてくれます。次回作に今から胸が高鳴ります。