「あの花」アニメの聖地だけじゃない秩父観光!超パワースポット三峯神社の奥宮に行こう

「あの花」「ここさけ」「空青」、「わたてん」の聖地

秩父鉄道の車両。運が良いと、アニメ仕様の電車に乗れる。

2011年から「あの花」の聖地として有名だった秩父、さすがに落ち着きを取り戻しています。
「あの花」の後も「ここさけ」「わたてん」など、人気アニメの聖地としてイベント等を催しているようですが、「あの花」時代のフィーバーとまでは至っていないよう。
しかし、今も毎年アニメに関するイベントが開催されており、普通に観光していてもアニメのなにかが目に入ってきます。
人前なので、なんとなく凝視できないけど、アニメ好きとしては、不思議とテンションが上がってしまうものです。
「心が叫びたがってるんだ。」のラッピング車の室内。広告スペースからつり革まで、ここさけ仕様で結構気合が入っています。

「わたてん」の長瀞ポスター。長瀞は映画版のみの聖地ですが、しっかり押し出しています。


しかしながら、今までの秩父観光で一番行ってよかったのは、三峯神社です。
懐かしアニメの聖地めぐりの人も、イチローズモルトの限定版探しに来た人も、ツーリングに来た人も、検討していただきたく記事を書き記します。

池袋から2時間半強、三峯神社を簡単に説明

6月の平日だが、結構人がいる。

三峯神社は、ヤマトタケルノミコトが、イザナギノミコト・イザナミノミコトの2神を祀ったことから始まったとされる神社です。
ヤマトタケルノミコトは、『古事記』や『日本書紀』で登場する、古代日本の皇族です。

景行天皇の命で向かった九州では、朝廷に逆らう熊襲を女装して倒している(葛飾北斎, 絵本武蔵鐙, 国書データベースより2024/6/10保存)

ヤマトタケルノミコトは、第12代天皇の景行天皇の子供で、1900年以上前に生まれたとされています。(諸説あり)
朝廷に歯向かう勢力の討伐のため、西へ東へ派遣されて、成果を残したことで大変有名です。
日本で度々神様として祀られている側のヤマトタケルノミコトが、祀る側として始まった神社です。

またその後、修験道の創始者である役小角も三峰周辺の山で修行を行ったとされます。
主に7世紀ごろの重要人物です。

江戸時代には、既に妖怪(前鬼と後鬼)を従える能力者扱いの役小角。後のシャーマンキングのハオの持霊ですね。(葛飾北斎, 北斎漫画 10編, 国立国会図書館デジタルコレクションより2024/6/10に取得)


さらに、弘法大師空海が観音像を三峯神社に安置したとも伝えられています。

三峯神社は、時代によって、鎌倉武士や江戸市民から人気があり、とても長い間市民から「パワースポット」として親しまれてきました。

三峯神社は本殿と奥宮で場所が分かれています。
本殿(標高1102m)はバスで行けるところにある一方、奥宮は山頂(標高1332m)にありますが、登山道を登る必要があります。

三峯神社のここがすごい

関東屈指のパワースポット

  • 標高1,102メートルにあり、景色が抜群
  • そもそもの起源が1900年前で、ヤマトタケルノミコトも感心した大自然
  • 古くから霊場として扱われ、修行が行われていた

本殿の近くからも、十分素敵な眺めが見える。

バスを降りてから本殿へ向かう途中、すでに絶景!
運が良いと、雲海が見られることもあるそうです。
もうこの景色だけで気分がリフレッシュ。なにかパワーをもらった気になります。

本殿と御神木。ご神木にふれるための台まで用意されている。

そしてそこから本殿へ。
由緒に登場するヤマトタケルノミコトは、日本人なら名前を聞いたことのある、あの神話上の人物です。
古事記の登場人物もこの場所にいたと考えると感慨深いものがあります。

先述の通り、役小角や空海に縁があったりと、古い時代から、変わらずパワースポットだったということは確かです。
歴史的偉人の名前のせいかもしれませんが、なんとなく私もすごいなにかを感じているような気がします。

奥宮までの山道が、程よい山登り

  • 奥宮は妙法ヶ岳(1332m)の山頂にあり、本殿から丁度よい軽め登山コース
  • 本殿までバスで行けば、標高差200m、距離2.5kmで頂上まで
  • 自然を感じつつ、軽い運動ができる素敵な

道はしっかりと登山。ご高齢の方には苦しい箇所もあるので、注意が必要。

「山登りをしたい気持ちはあるけど、体力が心配」という中年のおじさん、三峯神社の奥宮までの道のりは最適です。
行き帰りで2時間30分。なだらかすぎず、急すぎず。
運動の習慣が無い成人ですと、ある程度キツく、しかし耐えられないほどではないでしょう。

休憩スポットも途中に整備されている。

久々の運動は、標高1000メートル超えの大自然の中で爽やかに行われるべきです。
頂上直前では鎖を使って岩を登る場面も。エキサイティング!

奥宮がとても良かった

  • ヤマトタケルノミコトが実際に感心した風景に近いはず
  • 頂上からの景色が最高
奥宮は質素な石の祠。秩父周辺で見られる狼の狛犬がここでも登場。

標高1332mの山頂からの神聖な眺め。
由緒によると、「ヤマトタケルノミコトが三峰山(妙法ヶ岳を含む近隣の3つの山)に登った」とあるので、奥宮の場所はその風景に近いはず。

この日は雨が降っており、霧も出ていた。とても神聖な雰囲気。

なぜここに社があるのか、わかる気がする、神聖な空間です。

初心者の旅行中でも登れる無理のない距離

  • 1日使えばしっかり見学できる
  • 秩父エリアは他にも観光する場所が多いので、調整がしやすい

池袋から3時間前後で到着するので、「三峯神社だけ」を目的に日帰り秩父も可能。
ただ、日帰りはせわしなくなるので、できれば宿泊しつつ、周辺の観光を併せてするほうが良いでしょう。
秩父エリアは観光する場所も多いので、他の観光地と組み合わせるのもおすすめです。

今回、私は「秩父三社をゆったり巡る」という目的で、二泊三日で訪れました。
お寺や名物料理、温泉など、時間が余ったときに調整できる観光資源が多いので、ゆったりした日程でちょうどよかったと感じました。

注意点

  • 奥宮までは距離は短いが普通に登山道なので、少なくとも動きやすい服装と靴は必要
  • 人気なパワースポットなので、休日や連休は混雑する
  • 奥宮への登山道は開山期間中のみ開放される
  • 三峯神社までのバスの本数は少ないので、バスで行く場合は事前に時刻表を確認しておく

とてもおすすめな三峯神社奥宮参拝ではありますが、距離が短いとはいえ結構危ない場所もあります。
「落ちたら大怪我だな」という横幅1m未満の道もありますので、運動に適さない服装はやめたほうが良いです。
また、人気のパワースポットなので、混雑については少し気になります。
休日のバス、座れるのか少し心配です。1時間以上の山道を走ることになります。できれば、平日の空いている日を狙って訪れたい場所です。

バスは1時間に1本程度で、最終も早いので注意。
(2024/6現在)

スケジュールについて

今回、初めて訪れたということもあり、少しスケジュールに失敗した感じがありました。
次回への戒めも兼ねて、スケジュールのアイデアを残します。

スケジュール例(午前中に奥宮まで参拝パターン)

※2024年6月の休日のバスダイヤを参考
バスの場合、最終が16:30になります。なので、

西武秩父からバスに乗る 8:30
 |
三峯神社本殿に到着 9:50
 |
本殿参拝開始 10:00
 |
博物館 10:45
 |
三峯神社横の食堂でごはんを食べる11:30
 |
奥宮参拝へ出発 12:30
 |
奥宮到着 13:45
 |
奥宮から出発 14:00
 |
三峯神社本殿前に到着 15:00
 |
御朱印をもらう 15:15
 |
帰りのバスに乗る 15:30
 |
西武秩父駅に到着 16:50
 |
西武秩父駅前の温泉でリフレッシュ 17:00

私のスケジュール記録(平日)

  • 本殿の参拝が短すぎた、もう20分はゆっくり見られた
  • 博物館が予想以上に面白くて、もう少し見たかった
  • 本殿の見学も結構広く歩いたので、少し休憩の時間が欲しかった

三峰口からバスに乗る 10:25
 |
三峯神社本殿に到着 11:20
 |
本殿参拝開始 11:30
 |
奥宮参拝へ出発 11:45
 |
奥宮到着 12:40
 |
奥宮から出発 12:45
 |
三峯神社本殿前に到着 13:45
 |
博物館 13:50
 |
(微妙な時間になったため、昼食を抜く)
(御朱印をもらい忘れる)
 |
帰りのバスに乗る 14:30
 |
西武秩父駅に到着 15:50
 |
その日の宿へチェックイン 16:30

ここも見ておきたい!

隣接の博物館が想像以上によかった

少なくとも私が訪れたときには、来館者は私だけでした。
私も暇つぶしで入ったのですが、(たぶん)想像以上に豪華すぎる博物館でした。

展示物は、神仏混淆時代の仏教系の仏像や仏典、ニホンオオカミの剥製を含む狼信仰に係る展示、秩父宮家に関わる展示です。

写真NGなので画像はありませんが、バス待ちの時間があればぜひ訪れましょう。
数百円で入れます。

個人的には、曼荼羅とニホンオオカミの毛皮の展示が好きです。

お守りが人気

三峯神社はお守りが人気。
数年前まで、毎月1日にのみ販売されていた「白い氣守(きまもり)」は現在配布が中止されていますが、他の色は販売されています。

三峯神社は秩父三社のひとつですが、秩父三社のもう一つである寶登山神社のお守り「寶守(たからまもり)」と何となく対になっていて、お守り好きにはたまらないです。

御神木におさわりOK

本殿の前に、わざわざ御神木にふれるための台まで用意されている優しさ。
御神木に触れて、気をいただきましょう。