吸血鬼・幽霊・極道 異色の恋愛漫画3選
恋愛漫画は数多く存在しますが、中には読者の心を掴んで離さないような、一風変わった作品があります。今回は、そんな「異色」と呼ぶにふさわしい恋愛漫画を3作品ご紹介します。定番の恋愛漫画に飽きてしまった方や、新しいジャンルの漫画を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
Highlights
1.『よふかしのうた』
この作品の魅力は恋愛漫画と言いつつ、主人公の少年 夜守コウが「好き」がどういうものか分からないという、なんとも初心な点です。そもそも恋がよくわからない!そんなコウが吸血鬼ナズナに憧れ、恋を知ろうとすることで展開する本作は、個性豊かなキャラクターたちが物語を盛り上げ、日常(昼の世界)と非日常(夜の世界)の対比が美しく表現されています。
この作品は背景も注目ポイント!美しい夜の街並みや自然がまるで絵画のように繊細に描かれ、その美しさに心が惹きつけられます。また、恋愛要素に加えて吸血鬼という存在のミステリー要素が物語に深みを持たせます。特にナズナのバックグラウンドにも要注目です。
2022年にアニメ化された本作はCreepy Nutsによる主題歌、挿入歌も作品を盛り上げ、アニメ内でもCreepy Nutsのふたりがゲスト声優として出演しています。
2.『のぼさんとカノジョ?』
主人公の野保康久、大学3年生。カノジョと同棲中という噂。だけど、このカノジョが実に不思議な存在で――!?
この作品の特徴は、なんといってもヒロインであるカノジョが幽霊!それ故に全く姿が見えないという点です。そんな恋愛漫画あり?と思いましたが、カノジョとのホワイトボードでのコミュニケーションが逆に想像力が掻き立てられます。
なんといってもホワイトボードに描かれる顔文字で表現されるカノジョの喜怒哀楽が目まぐるしく、少し切ない部分もありますが、全体的にほっこりとした温かい気持ちになれる作品です。
3.『来世は他人がいい』
極道の家で生まれ育った女子高生、染井吉乃。家庭環境は特殊でも、おとなしく平穏に日々を過ごしてきた。婚約者の深山霧島(みやま・きりしま)と出会うまでは――!
完璧に見えながら実は一途な霧島と、平凡な女の子でありながら芯が強い吉乃の組み合わせが魅力です。共に極道の家系で育った二人の関係性が徐々に深まっていく過程がパワフルでエネルギッシュ!作品の世界観に引き込まれてしまいます。ハラハラドキドキする暴力的なシーンも描かれる一方で、高校生たちの日常や家族の絆など、人間らしい一面やコミカルなシーンも散りばめられており、読者を飽きさせません。不器用なふたりの愛の形に注目です!
これらの作品は、従来の恋愛漫画の枠にとらわれない、ユニークな設定やストーリー展開が特徴です。ぜひ一度手に取って、その魅力を体験してみてください。
画像引用元:
[1]コトヤマ、よふかしのうた 1 (少年サンデー)、小学館、2019、cover
[2]モリコロス、のぼさんとカノジョ 2 (ゼノンコミックス)、コアミックス、2013、cover
[3]小西明日翔、来世は他人がいい 1 (アフタヌーンコミックス)、講談社、2017、cover