Mrs. GREEN APPLEが主題歌を担当した漫画作品特集!
2023、2024年で2年連続日本レコード大賞にも輝いた日本を代表するロックバンドMrs.GREEN APPLE
幅広い音楽性を持つ彼らの楽曲は、ロック、ポップ、ダンスミュージックなど、様々なジャンルの要素を取り入れています。特に、ボーカル大森元貴さんのハイトーンボイスと、キャッチーで心に残るメロディーが特徴です。
本記事では、Mrs.GREEN APPLE が主題歌を担当した漫画作品と作品を彩った楽曲を合わせて紹介します。
Highlights
『忘却バッテリー』

『忘却バッテリー』は、みかわ絵子先生による高校野球漫画で、「少年ジャンプ+」にて連載中。2024年4月にアニメ化されました。
中学野球界で名を馳せた天才キャッチャー・要圭(かなめ けい)が記憶喪失となり、性格が一変。彼とかつてのチームメイトである清峰葉流火が、野球の強豪とは言えない都立小手指高校で再び野球に挑む物語です。
個性豊かなキャラクターたち
主人公の要は、記憶喪失前はクールでクレバーな天才キャッチャーでしたが、記憶喪失後は明るくお茶目な性格に。そのギャップが読者を惹きつけます。清峰は、かつては要とのバッテリーを組む天才投手でしたが、高校ではその実力を発揮できずに苦悩します。彼の葛藤と成長は、読者の共感を呼びます。その他にも、個性豊かなチームメイトやライバルたちが登場し、物語を盛り上げます。
ギャグとシリアスの絶妙なバランス
本作は、野球部の日常を描いたコメディ要素と、試合での熱い展開が織り交ざっています。普段はギャグ満載の楽しい雰囲気ですが、試合になると一転してシリアスな展開になり、手に汗握る場面も。この緩急が読者を飽きさせません。
野球の奥深さ
本作は、野球の戦術や技術に関する描写が非常に細かく、野球経験者はもちろん、野球初心者でも楽しめます。記憶喪失により野球の知識を失った要が、チームメイトや対戦相手から野球の知識や技術をあらたに学んでいく様子は、読者もあらためて野球の奥深さを知ることができます。
アニメ化でさらに盛り上がり
2024年4月からテレビアニメが放送されており、原作の魅力をさらに引き出しています。アニメーションならではの迫力ある映像や、声優陣の熱演も必見です。
アニメ版をより魅力的に見せる主題歌として書き下ろされた『ライラック』。Mrs. GREEN APPLEのメンバーが出演するミュージックビデオと、アニメ『忘却バッテリー』の映像を使用したミュージックビデオの2種類が公開されています。
『青と夏』のアンサーソングとしても注目されるこの曲は、アップテンポで疾走感溢れ、青春の煌めきを感じさせる楽曲。野球に打ち込む高校生たちの情熱と挫折、成長を描く歌詞が、作品のストーリーと絶妙にシンクロしています。
特に、「あの頃の青を覚えていようぜ 苦味が重なっても光ってる」という歌詞は、主人公たちの過去や葛藤、そして未来への希望を表現しており、聴く者の背中を押してくれます。
この曲でMrs. GREEN APPLEは2回目の日本レコード大賞を受賞しさらに勢いを増しています!
『炎炎ノ消防隊』

『ソウルイーター』の大久保篤先生によるダークファンタジー漫画。主人公・森羅日下部(シンラ クサカベ)を中心に炎を操る特殊消防隊の活躍を描き、アニメ化もされました。この作品は、緻密に描かれた炎と煙、迫力のあるアクションが魅力で、戦闘シーンの演出が特に際立っています。
まるで炎が立ち上るような臨場感に加え、コマ割りや構図、キャラクターの表情など、細部にまでこだわり抜かれた描写は、読者を物語に引き込みます。
キャラクターたちの内面を深く掘り下げる丁寧な描写
『炎炎ノ消防隊』ではそれぞれの隊員の過去や葛藤、心情や背景が、セリフや表情、回想シーンなどを通して深く掘り下げられています。特に、主人公の森羅の過去や、特殊消防隊の仲間たちの人間ドラマは、読み進めるうちに心を揺さぶられることでしょう。
大久保篤先生の独特な世界観とユーモア
『ソウルイーター』でも知られる大久保篤先生の独特な世界観は、『炎炎ノ消防隊』でも健在です。シリアスなストーリーの中に散りばめられたユーモアやギャグ要素は、読者を飽きさせません。また、独特な言い回しや擬音なども、作品の魅力を引き立てています。
アニメ版のオープニング『インフェルノ』
イントロの疾走感が特徴的なこの楽曲には、まるで炎が音楽になったかのような力強さがあります。特殊消防隊が焰ビトに立ち向かう姿を彷彿とさせ、緊張感と興奮を生み出します。
「後悔ばかりの僕らの足跡が ほら道になるよ」という歌詞は、過去の過ちを抱えながらも前進し続ける主人公・森羅日下部の生き様と重なり、作品のテーマ性をさらに強調しています。
漫画版の熱いバトルシーンを想起させる力強い歌声
サビの力強い歌声は、特殊消防隊が焰ビトと繰り広げる激しいバトルシーンを想起させます。漫画版で描かれた迫力のアクションシーンが、音楽によってさらに熱く、鮮やかに蘇ります。
漫画とアニメ、二つの熱量が重なり合う瞬間
「インフェルノ」は、漫画版とアニメ版、二つの『炎炎ノ消防隊』の熱量が重なり合う瞬間を生み出します。漫画を読んだ後にアニメを観る、アニメを観た後に漫画を読む。それぞれの体験が、「インフェルノ」によって繋がり、作品の世界をより深く楽しむことができるでしょう。
『僕たちがやりました』

金城宗幸先生原作・荒木光先生作画のクライムサスペンス漫画。高校生たちが軽いイタズラのつもりで起こした事件が、大事件へと発展し、逃亡生活を送ることになるストーリー。
予測不能な展開とスピード感のある作画が特徴で、人間の心理描写も非常にリアル。社会問題にも鋭く切り込んでおり、ただのサスペンスにとどまらない深みがある作品です。
社会問題にも切り込んだテーマ性
本作は、単なるエンターテイメント作品としてだけでなく、現代社会が抱える問題にも切り込んだテーマ性を持っています。SNSでの炎上、いじめ、格差社会など、現代社会で起こりうる様々な問題が、物語に織り込まれています。これらの問題を通して、作者は読者に「正義とは何か」「責任とは何か」を問いかけます。
主人公たちの成長と変化
逃亡生活を通して、主人公たちは大きく成長し、変化していきます。特に、トビオは、それまで逃げてばかりだった自分と向き合い、困難を乗り越えることで、人間として成長していきます。彼らの成長と変化は、読者に勇気と希望を与えてくれるでしょう。
2017年には実写ドラマ化もされ、ドラマ主題歌『WanteD! WanteD!』をMrs GREEN APPLEが手掛けました。
『WanteD! WanteD!』のスピード感溢れるメロディは、主人公たちの逃亡劇の緊迫感、焦燥感に疾走感が合わさり、見事にリンク。「本当の僕らはきっと WanteD! WanteD!」という歌詞は、逃げ続ける中で自分自身と向き合い、成長していくキャラクターたちの姿とシンクロし、作品の魅力を一層引き立てます。
主人公たちが逃げるをリアルに表現され、逃亡劇の疾走感を、音楽がさらに加速させ、聴く者を物語の世界へと引き込みます。
スリリングな逃亡劇を想起させる力強い歌声
サビの力強い歌声は、主人公たちが警察や裏社会の人間たちから追われるスリリングな逃亡劇を想起させます。漫画で描かれた緊迫感溢れるシーンが、音楽によってさらに熱く、鮮やかに蘇ります。
漫画とドラマ、二つの世界観を繋ぐ架け橋
「WanteD! WanteD!」は、漫画版とドラマ版、二つの『僕たちがやりました』の世界観を繋ぐ架け橋となります。漫画を読んだ後にドラマを観る、ドラマを観た後に漫画を読む。それぞれの体験が、「WanteD! WanteD!」によって繋がり、作品の世界をより深く楽しむことができるでしょう。
『聖☆おにいさん』

『荒川アンダー ザ ブリッジ』でも有名な中村光先生による異色のギャグ漫画『聖☆おにいさん』。イエス・キリストとブッダが現代日本、東京の立川でルームシェアをするというなんともぶっ飛んだ設定。宗教ネタをユーモアたっぷりに描き、笑いと癒しを提供する作品です。
日常の何気ない出来事を、神聖な存在である二人がコミカルに体験することで、読者にほっこりとした笑いを届けます。
斬新すぎる設定が生み出すギャップ萌え!
神の子イエスと悟りを開いたブッダが、現代日本で普通の若者のように暮らす。このギャップこそが、本作最大の魅力です。二人は、コンビニでスイーツを買ったり、遊園地でアトラクションを楽しんだり、SNSで情報収集したりと、私たちと変わらない日常を送っています。神々しいイメージとはかけ離れた、二人の親近感あふれる姿に、思わず笑みがこぼれます。
癒やし効果抜群!ほのぼのとした日常描写
二人の日常は、ほのぼのとした温かい雰囲気で描かれており、読者の心を癒やします。立川の街並みや季節の移り変わりなど、日常の風景描写も魅力的です。疲れた時や、心がささくれ立っている時に読むと、心が安らぎ、笑顔になれること間違いなしです。
実写映画版ではイエスを松山ケンイチ、ブッタを染谷将太が演じます。再現度の高さも話題ですが、映画主題歌『ビターバカンス』にも注目です。穏やかでリラックスしたメロディが、作品の持つほのぼのとした雰囲気と調和します。
「休んじゃえばいい」という歌詞は、忙しい現代人に寄り添いながら、肩の力を抜くことの大切さを伝え、映画を観た後の多幸感を高めます。
聖なる日常に溶け込む心地よいメロディ
「ビターバカンス」の心地よいメロディは、イエスとブッダが過ごす日常の温かさを表現しています。映画を観ている間、まるで自分も立川の街を二人と一緒に歩いているような、そんな錯覚に陥ります。
二人のユーモラスな日常を彩る歌詞
「わかってる わかってる わかってる」
この歌詞は、二人が現代社会で経験する様々な出来事に対する、彼らなりの理解と受容を表しています。映画の中で描かれるユーモラスなシーンと歌詞が重なり、観客を笑顔にします。
MVには映画主演の2人が少しだけ出演しているので、皆さんも是非探してみてください。
Mrs. GREEN APPLEの楽曲は、各作品の世界観と見事にシンクロし、物語をさらに彩ります。彼らの音楽をきっかけに、これらの漫画を読んでみるのもオススメです!
[1]みかわ絵子、『忘却バッテリー』、集英社、(少年ジャンプ+)
[2]大久保篤、『炎炎ノ消防隊』、講談社、(週刊少年マガジン)
[3]金城宗幸原作・荒木光漫画、『僕たちがやりました』、講談社、(週刊ヤングマガジン)
[4]中村光、『聖☆おにいさん』、講談社、(モーニングKC)