『深夜食堂』(30過ぎオタクのおすすめマンガ紹介)

女の子がカワイイわけでもない、大冒険があるわけでもない、でも胸が静かに暖かくなるようなタイプの素敵な漫画です。



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独特の雰囲気

[1]

絵の雰囲気、物語のスピード、1話完結のストーリーの内容とオチ。
どれも独特のマイペースな雰囲気があり、自分の中のなにかを整えてくれる気がします。
話の内容を要約してみると、本当になんてことない内容なのですが、なんだか不思議な雰囲気があり、その雰囲気が心地良いんですよね。
「これが人生だよなぁ」とか、何もわかっていないのにそういうことをつぶやいてしまいそうになります。

独特な雰囲気がある漫画ですが、それが読者にとって快適な範疇であるその塩梅!
とても素敵です。

行きつけの食堂っていいね

突然ですが、行きつけの食堂やレストラン、バーってありますか?
私はないのですが、この漫画を読むと行きつけのお店を作りたくなりますね。
行きつけの食事処っていいなって思えます。
様々なごはんがあって、食べ方や頼む内容だけでその人柄が出てくる。
自炊でがんばるのも素敵だけど、こういう行きつけの食堂にいって顔見知りの間柄になるっていうことに憧れる。

別に美味しそうな表現があるわけでもないのに、食べたくなる

[2]

とても自然に食事を食べて、それを終える。
他のグルメ漫画のように、「むむ、この味付けは・・・」というような仰々しい言い回しや表現がありません。
なのに、なんだか美味しいことが伝わります。

食べたく成るし、特にいつも気にせずに食べていた身近なメニューについても見つめ直してみたくなります。
今度の休みを使って、少しこだわった料理でも作ってみようかな?という感じ。

特にすごいことはないけど、不思議と先が気になるストーリー

[3]

特にすごいことはないし、起こったことに対して表現で強調することもありません。
でもなんだか読めちゃうし、読んでいて幸せです。
一人ひとりのキャラクターがとてもしっかりしていて、複雑だからでしょうか?

普通の漫画よりもキャラクターが生々しいからかもしれません。
独特な絵やストーリーの内容のせいなのか、普通の漫画よりも登場人物が複雑でリアルに感じられます。
「本当にこういう人いるよね!」というような。

良い漫画にも色々ある

この作品は間違いなく良い漫画です。
なかなか自分では買わないやつで、カフェとかラーメン屋とかで何となく開いて、「いいじゃん」ってなるやつです。
可愛い女の子は出てこないし、心躍る冒険もありません。
でも良い漫画です。
漫画って色々あるんですね。
素人ながらに、漫画はとても奥深いなぁと感じることができました。


[1] 安倍 夜郎, 深夜食堂 1巻, 2007, p6
[2] 安倍 夜郎, 深夜食堂 2巻, 2008, p16
[3] 安倍 夜郎, 深夜食堂 1巻, 2007, p11

大山 悠二

31歳、独身。中学生の頃から主に現実逃避のために漫画を読んできた。詳しいジャンルは00年代の萌え系、異世界系など。

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