『図書館の大魔術師(圕の大魔術師)』(30過ぎオタクのおすすめマンガ紹介)
魔法が存在する、中東風のエスニックな異世界を舞台に、主人公が大図書館の司書を目指す物語。
ちなみに、この世界の司書は、魔法の力を持つ特別な存在です。
そんな漫画なのですが、読んでみてとても良かったのでご紹介します。
細部にわたる丁寧な描写
細かくてとても綺麗!
絵がとても綺麗で丁寧。時間かかっているだろうなぁということがページをめくるたびに伝わってきます。
素人感覚で恐縮ですが、イメージで言うと、森薫先生の『乙嫁語り』を連想させるような丁寧さや書き込み。
勝手な想像ですが、昔アシスタントをやっていた等、何か関係があったのではと考えてしまいます。
漢字二文字のお名前も、どことなく似ている気がするんですよね。
細かい設定
書き込みだけではなく、設定も細かい!
各話の間のページに全く話の進行とは(今のところ)関係がない、この世界に関する設定が書かれていたりします。
丁寧ですね。
世界の広がりが感じられて、とても素敵です。
社会的テーマを取り込みつつ話の深みがある
言論統制、宗教や民族間の対立、ADHDを抱える人の描写など、ちょっと複雑なテーマが物語に織り交ぜられています。
世界観がしっかりした舞台の上でのことなので、まったく安っぽくならず、物語がとても魅力的なものになっていると感じます。
「図書館の司書」というと一見平和な世界なのですが、政治やら宗教やら、結構世知辛いです。
魅力的なキャラクターデザイン
キャラクターのデフォルメ具合が絶妙!
主人公も男の子ですがとても可愛い。
一部の方に大変気に入られそうなデザインですね。
全体的に画力が高い方なのですが、それはキャラクターも同じこと。
生き生きしたキャラクター設定と相まって、とても魅力的なキャラクターになっています。
作者 泉光先生の実績
作者の泉光先生は、以前「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のコミカライズ版を手掛け、その丁寧な描写で高い評価を受けました。この作品でも、その丁寧な描写が光っています。
34歳ということで、これからも活躍が期待できるお方。
日本の漫画も将来が楽しみですね!