祝2025秋アニメ化『SANDA』の魅力に迫る!
2025年秋にアニメ化の決まった板垣巴留先生の最新作『SANDA』についてご紹介します。
Highlights
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名作『BEASTARS』でも有名な、板垣巴留先生の新作として2021年から連載している当作。この作品を一言で表すなら「サンタクロース変身ヒーローマンガ」です!緻密に構築された世界観と、個性的なキャラクターたちが織りなす壮大な物語が『SANDA』の魅力です。
主人公である少年三田は、ある条件を満たすとおっさんサンタクロースに変身してしまう特異体質。三田は同級生冬村と共に彼女の親友で行方不明になっている小野について隠された謎に迫ります。大人と子どもの狭間で揺れ動く心情が細かく描写される『SANDA』は、超少子化が進んだ近未来の日本が舞台。子どもの人権や教育問題といった社会的なテーマが深く組み込まれており、単なる学園ドラマやSF作品として捉えることはできません。
登場するキャラクターたち一人一人の複雑な過去や葛藤もこの作品を楽しむポイントです。主人公の三田は、サンタクロースの末裔でありながら、その力への苦悩や存在意義への懐疑的な点。ヒロインの冬村も行方不明になった親友を探すために、危険な手段に手を染める覚悟がある点など。彼らの姿は、人間の心の弱さや強さ、そして社会の中で生きるリアルで繊細に描かれています。
『SANDA』を読み解く物語に隠された5つのキーワード
1,サンタクロースの呪い: 三田が持つ力は、子供たちの願いを叶えるために発動されますが、同時に彼自身を苦しめる呪いでもあります。
2,超少子化: 『SANDA』の舞台は子供の数が極端に少ない近未来の日本。子供たちは希少な存在として、特別な管理下に置かれています。
3,大黒愛護学園: 子供たちを管理し、教育する機関。しかし、その裏側には様々な陰謀が渦巻いています。
4,トラウマゼロ教育: 子供たちのトラウマを解消することを目的とした教育システム。しかし、その実態は子供たちの個性を否定し、画一的な人間を育成するものでした。
5,子供の人権: 『SANDA』は、子供たちが人間として尊重される権利について、読者に問いかけます。
これらのキーワードにも是非フォーカスした上で読み進めてみてください。物語をより深く読み解くことができるでしょう。
『SANDA』は、単なるエンターテイメント作品としてだけでなく、社会問題や人間ドラマを深く描いた作品です。
ぜひ、手に取り、『SANDA』の深淵なる世界を体験してみてください。
板垣巴留先生の他の作品も要注目です。
『BEASTARS』
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肉食動物と草食動物が共存する社会でウサギに恋するオオカミ、レゴシの本能と理性の葛藤に注目な作品です!
『BEAST COMPREX』
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『BEASTARS』の原型となった作品です。動物達を通して生きることを考えさせられる良作です!
皆さん感想を是非Comic Addictでお聞かせください!
画像引用元:
[1]板垣巴留、『SANDA』、秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉、2021、cover
[2]板垣巴留、『BEASTARS』、秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉、2017、cover
[3]板垣巴留、『BEAST COMPLEX』、秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉、2018、cover