ダンダンダンの「高倉健」の名前の元ネタ、大スター高倉健を知っておく
作中でも触れられている通り、ダンダンダンの高倉健は日本の有名な俳優の高倉健さんと同姓同名です。
元ネタとなっている日本の俳優だった高倉健さんの概要をまとめました。
今の若者は知らない人も多い、祖父母世代の大スター
高倉健さんは、1931年生まれ、2014年に亡くなった日本の俳優・歌手です。
1956年に映画の主役デビューを果たし、
1960年代には任侠映画の大人気スターとして知られるようになりました。
その後1970年代からは任侠映画以外に活躍を広げ、いくつものヒット作や海外映画に出演していき、国内外の賞を受賞しました。
2000年発行の映画に関する日本の雑誌『キネマ旬報』では、「20世紀の映画スター・男優編」で日本男優の4位、「読者が選んだ20世紀の映画スター男優」では第2位に選ばれています。
無口で筋を通す、カッコいい男の代名詞
高倉健さんは、1960年代から1970年代前半に任侠映画代を中心に出演していて「辛いことに耐え抜き、最後に復讐のため死地に向かうヤクザ」という役を演じることが多く、そのイメージが定着しました。
特に1960年代末の日本には、「70年安保」を代表とする、権力に対する不信感がありました。
「強い存在からのつらい仕打ちに耐え抜き、最後に復讐を果たす」というストーリーは当時人気を博し、高倉健さんが出演した任侠映画の人気を押し上げる一因になりました。
「自分、不器用ですから」
ダンダダンでは、「自分、不器用なんで」というセリフが登場していますが、元ネタは日本生命のCMです。
「不器用ですから」が元ネタの正しいセリフとなっています。
このセリフは高倉健さんの代表的なフレーズとなりました。
高倉健さんは日本生命のCM以外にも、JRA、レナウン、キリンなど、大企業のCMに出演しました。
芸能界の大ベテランが聞いた、高倉健さんのリアルな姿
人気が出ると横柄になる芸能人も多い中で、高倉健さんは大スターとなったあとも後輩に対しても礼儀正しく腰が低かったそうです。
また、付き人だった後輩への思いやりも厚く、映画の中の高倉健さんのイメージどおりの素敵な方だったことが伺えます。
高倉健さんが出演する映画を観てみよう
比較的、今日でも観やすいものをピックアップしました。
鉄道員(ぽっぽや)(1999)
雪国北海道の駅長さん役で出演。
配線間際のローカル線の駅長を今年で引退する主人公は、一人娘を病気で失い、妻にも先立たれさみしい境遇。
そんな主人公の前に若い女性が現れ、ドラマが始まります。
60代になる高倉健さんの演技が渋いです。
第23回日本アカデミー賞(2000年3月)の最優秀作品賞、最優秀主演男優賞などを受賞した他、国外でも第23回モントリオール世界映画祭では日本人初の主演男優賞を受賞しています。
男性でも女性でも楽しめる作品で、かつ日本国内では有名な作品のため最初の作品としておすすめです。
また、高倉健さんの他に志村けんさんも出演しています。
ちなみに、この年は「スター・ウォーズ EP1」「トイ・ストーリー2」「シックスセンス」「マトリックス」あたりが公開された年です。
幸福の黄色いハンカチ(1977)
第1回日本アカデミー賞など日本国内の賞を数多く受賞した作品。
今日でも、少なくともタイトルだけは聞いたことがある日本人が多いと思われます。
高倉健さんにとっては数々の任侠映画からの人情ドラマで、役者としての転換を図るための作品でもありました。
1981年にタイで、その後2008年にアメリカで『he Yellow Handkerchief』としてリメイクされています。
昭和残侠伝 シリーズ(1965-)
1965年から1972年までの9本からなるシリーズ。
各作品に繋がりは無いのでどこからでも観ることができます。
評価が高いのが4作目の『昭和残侠伝 血染の唐獅子』や『昭和残侠伝 死んで貰います』と思われます。
『網走番外地』シリーズのようなコミカルさは少なく、まさに任侠映画という感じです。
ヤクザ独特の挨拶の仕方(仁義の切り方)など、今ではとても新鮮に映る内容もあり興味深く観られる作品です。