令和の今読みたい!高橋留美子作品特集だっちゃ!

時代を超えて愛される「るーみっくワールド」

 

1980年代のデビュー以来、40年以上にわたって第一線で活躍し続ける漫画家・高橋留美子。

SFギャグ、ラブコメ、人情ドラマ、妖怪ファンタジー――どんなジャンルも“高橋流”に昇華し、独特のユーモアと深い人間描写で読者を魅了してきました。

彼女の作品には、一見バカバカしいようで、ふと胸に刺さるセリフや、人の弱さと強さを丁寧にすくい上げたエピソードが散りばめられています。

ここでは、その代表作を通じて“るーみっくワールド”の魅力を紐解きます。


Highlights

  1. 『うる星やつら』
  2. 『めぞん一刻』
  3. 『らんま1/2』
  4. 『犬夜叉』
  5. 『境界のRINNE』、『MAO』

『うる星やつら』――ラムちゃんの魅力が炸裂!愛されギャグの原点

 

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浮気性の高校生・諸星あたると、宇宙からやってきた鬼族の美少女・ラムのドタバタな日常を描いた、伝説のSFラブコメ。

最大の魅力は、何と言ってもラムちゃんの存在。愛らしい電撃と方言まじりの言葉で、「あたるっちゃ〜ん」と追いかけてくる彼女は、80年代の“萌え”の原型と言えるキャラクター。

ただのギャグでは終わらず、あたるの不器用な優しさや、ラムの一途すぎる愛情が時に切なく胸を打ちます。

全体的にテンポが良く、テンション高めのギャグとラブが交錯する独特の世界観は、何十年経っても色あせません。

2024年にアニメ化され、改めて作品の完成度の高さが話題になっています。

それにしてもラムちゃんかわええ!


『めぞん一刻』――大人の恋愛と人生の機微が詰まった珠玉の人間ドラマ

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舞台は古びた下宿「一刻館」。そこに住む浪人生・五代裕作と、管理人の未亡人・音無響子のじれったくも温かい恋の物語です。

五代の不器用さ、響子の未練、周囲の住人たちの騒がしさ――すべてが絶妙なバランスで織り込まれていて、静かな感動がじんわりと広がる作品。

特に、響子の“亡き夫への想い”が五代との関係に影を落とすくだりは、恋愛に正解なんてないことをリアルに描き出します。

誰しもが共感できる“人生のもどかしさ”と“ほんの少しの希望”が詰まった、読む人の人生に寄り添ってくれる一冊です。

 


『らんま1/2』――常識をぶっ壊す!格闘×変身×ラブのカオスコメディ

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水をかぶると女に、湯をかぶると男に戻る体質になった少年・早乙女乱馬を中心に、格闘技と恋愛と変身が入り乱れるドタバタ劇。

この作品のすごさは、“性別”という枠を軽やかに飛び越えていく自由さにあります。乱馬自身が男でもあり女でもあるという前提が、登場人物たちの恋心や友情をユニークな形で描き出す。

格闘シーンの爽快さと、恋の三角・四角関係のすれ違いは読み始めたら止まりません。

「愛ってなに?性別ってなんだ?」という問いを、明るく楽しく投げかけてくれる、今こそ読み返したい作品。

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『犬夜叉』――妖怪と人間、過去と現代が交錯する和風ファンタジーの金字塔

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15歳の女子高生・かごめが、戦国時代へタイムスリップし、半妖の少年・犬夜叉と出会う壮大な冒険譚。

この作品では、圧倒的なスケールで描かれる戦いと、人間と妖怪の間に揺れる感情が見事に絡み合っています。

特に注目すべきは、犬夜叉・かごめ・桔梗の三角関係。愛する者の死、過去への後悔、そして未来への選択――

少年漫画の熱さと、少女漫画の繊細さが共存する、唯一無二の世界観が魅力です。

「守りたいものがある」という感情の強さに、きっと胸を打たれるはずです。


『境界のRINNE』『MAO』――現代の“るーみっく”に宿る軽やかな死生観

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『RINNE』では、死神の少年・六道りんねと、霊が見える少女・真宮桜が、現世とあの世の“あいだ”で起こる事件を解決していきます。

ギャグベースでありながら、死者の想いや未練を丁寧に描くことで、読後には不思議と“生きること”に前向きな気持ちになれる物語。

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一方『MAO』は、呪いと宿命を背負った少年・摩緒と、事故をきっかけに過去に引き寄せられた少女・菜花の出会いを軸にした、ダークでシリアスなミステリーファンタジー。

高橋留美子が描く“死”はいつも優しくて、ちょっと笑える。それは、彼女の描く“生”がいつもリアルだからこそです。


高橋留美子作品が、なぜ今も心を打つのか

どの作品にも共通するのは、「キャラの感情が丁寧に描かれている」こと。

そして、人の欠点を否定せず、笑いに変え、時にはそれすらも愛おしく見せてくれる力。

高橋作品は、“人間を描く”ことに長けています。それが、世代や時代を超えて愛される理由でしょう。

 

初心者はどれから読む?ジャンル別・おすすめガイド

  • ドタバタギャグ×恋愛の楽しさを味わいたい人には →『うる星やつら』『らんま1/2』
  • じっくり恋愛と人生に浸りたい人には →『めぞん一刻』
  • 冒険とドラマを楽しみたい人には →『犬夜叉』
  • ライトな死生観と不思議世界を感じたい人には →『境界のRINNE』『MAO』

 

どんな作品から読んでも、そのページをめくるたび、笑って泣いて、誰かを好きになる。

高橋留美子の物語は、いつだって「読む人の人生」にそっと寄り添ってくれるのです。


[1]高橋留美子、『うる星やつら』、小学館、少年サンデーコミックス

[2]高橋留美子、『めぞん一刻』、小学館、ビッグコミックス

[3]高橋留美子、『らんま1/2』、小学館、少年サンデーコミックス

[4]高橋留美子、『犬夜叉』、小学館、少年サンデーコミックス

[5]高橋留美子、『境界のRINNE』、小学館、少年サンデーコミックス

[6]高橋留美子、『MAO』、小学館、少年サンデーコミックス

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まよまよ

新潟出身の漫画中毒めがね。コアでニッチな漫画が割と好き。猫と暮らす。

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